心身症はココロの病でもあります|現代人の悩み

心が原因の病気を治す方法

カウンセリング

心から来る身体症状とは

近年新たに開業したクリニックの中で、心療内科の数が特に増えています。その一方で心療内科がどういう病気を扱っているのかよく知らない人というも少なくありません。心療内科と普通の内科がどう違うのかという点についても、広く周知されているとは言い難いのが現状です。内科には総合内科や消化器内科の他、呼吸器内科・循環器内科・血管内科・神経内科など多くの種類があります。心療内科はそうした器質的な病気を扱う診療科とは異なり、主として心身症と呼ばれる病気を扱っています。心身症とは心に原因があってさまざまな身体症状が発生する病気の総称です。内科で検査を受けても異常が見つからず症状だけが見られる患者さんは、多くの場合心に原因があるものなのです。心身症の範疇に含まれる病気には非常に多くの種類が挙げられます。片頭痛・緊張型頭痛などの神経系疾患や、神経性胃炎・過敏性腸症候群など消化器系疾患はその代表的な例です。気管支喘息やアトピー性皮膚炎といったアレルギー症状もストレスや心的要因が深く関わっています。めまいや耳鳴りといった耳鼻科で扱うべき症状でも、時として心因性が強く疑われるケースがあるものです。心療内科ではこうした症状を訴える患者さんに対して、心身両面からの治療を行っています。症状に応じた薬を処方したり、症状を改善させるための生活指導をしたりする点では普通の内科とそれほど変わりありません。一般の内科にない心療内科独自の治療は、支持的精神療法や認知行動療法などの心理療法です。それぞれのクリニックや病院によって特色のある心理療法が行われており、薬物療法と組み合わせることによって相乗効果を発揮しています。心身症は心が受けたストレスや精神的ショックなどが原因となって身体に不調が発生している状態です。こうした症状を薬だけで治すには限界もありますが、心療内科で行う心のケアが薬の効果を高めてくれるのです。

異常なしでも治療は必要

心療内科を受診する患者さんのうちの何割かは、内科でX線やMRI・エコーなどの検査を受けながら異常が見つからなかった人たちです。身体に器質的異常が見つからなければとりあえず一安心ですが、症状は依然として残ります。内科でも対処療法的な治療を受けられるとは言え、根本的な問題は解決していません。そうした場合に症状を和らげる薬を飲んだだけでは、治療として十分とは言えないものです。検査で異常が見つからなくても、症状の原因となった心に対する治療は必要となります。心の治療と言っても、ただカウセリングだけで症状が改善されるのは稀なケースです。一般の内科と同じような治療を続けながら、心理療法も同時に受けていくことが大切なのです。心身症の治療に先立っては、しっかりとした検査に基づく正確な診断も欠かせません。心身症では心に原因があっても身体に強い症状が見られるものです。そうした症状の背後に何らかの身体疾患が隠されていないかどうかを慎重に見極める必要があります。すでに内科で検査を受けて異常なしと診断されたケース以外は、心療内科でも初診の際にそうした検査を実施しています。心に原因がある病気を取り扱うとは言え、心療内科も内科の一部門です。担当医は内科医と同じく身体疾患に関する知識を持っており、大抵のクリニックでは最低限の内科検査を実施できるだけの設備も整えています。そうした検査を通じて身体疾患の可能性を慎重に排除した上で、心身両面からの治療を実施していくのです。心に原因がある身体症状は、単純な身体疾患と比べて治療に時間がかかる場合もあります。心療内科では、そうした長期の治療に対しても綿密な計画の下での万全のケアを続けてくれます。薬の効果とカウンセリングの効果は時間をかけることによって、じわじわと効いてくるものです。厄介な心身症もそうやって粘り強く通院治療を続けていれば治すことができます。